Just Because!(ジャストビコーズ)6話「Restart」感想・考察
既に放送から2週間近くとだいぶ遅くなってしまいました。
書くことがありそうな回でしたが意外と順当すぎるためまとめるのが難しく、特番も挟まってしまったためのんびりしてしまいましたね。
というわけで、6話「Restart」感想・考察を始めていきたいと思います。
【前回】5話「Rolling stones」感想・考察はこちら
Just Because! 6話「Restart」
絵コンテ:西澤晋
演出:野木森達哉、古賀一臣、米田光宏
作画監督:ランチ・BOX、小美野雅彦、滝吾郎、小田裕康、合田真さ美、福田周平
総作画監督:寺尾憲治
あらすじ
葉月からのLINEにびびって返事ができない陽斗。すでに三日が経過していた。そのことを学校の昼休みに瑛太に伝えに行くと、瑛太から一打席勝負を挑まれる。またホームランを打って自信をつけて、葉月に返事をすればいいというのが瑛太の考えだった。
最初は気が乗らない陽斗だったが、瑛太の本気の投球を目の当たりにして火が付く。そして、何球もファールで粘ったあと、豪快なホームランを放った。
その勝負を遠巻きに見ていた美緒は、本気になっている瑛太の姿に気持ちを駆り立てられる。がんばらないと。葉月もがんばると言っていた。周囲の変化に背中を押された美緒は、中学時代からこじらせている片想いに区切りをつける決意を固める。美緒は、思い出の消しゴムを陽斗に返すのだった。(公式HP より)
閑話となるような前回を挟み、一旦物語の渦を落ち着かせる今回。
ちょうど半分となる6話らしく一段落する部分は落ち着かせ、終盤に向けて動かしたいところは動かしていく回だったと思います。
それでは、いくつかピックアップしながら振り返っていきます。
感想・振り返り
相馬と森川
やはり今回の話の主軸となっていたのは相馬と森川。
森川の出した結論としては所謂キープという形になってしまっているため視聴者側としては少し味気なく、中途半端とも感じてしまいます。これにより感じる消化不良は一番感じたくない感情ですが、個人的にはここでの展開はこれしか無いだろうとも感じます。
最初は勢いで断った森川でしたが相馬を含め「えのすい」メンバーとの交流もまだ薄く、やはり結論を出せる段階では無かったのでしょう。森川自身の控えめな性格や卒業後の進路等のことも考えると尚更です。なら最初から「考えさせてほしい」と言えば良かったのでは、という話でもありますがやはり驚き等があったこと、そして5話を経て森川が出した結論だということにも意味があると思います。
また、物語全体としてもこのタイミングで2人がこの状態になることに意味があると感じました。
まずはここを保留にすることでこれ以降メインになるであろう瑛太-夏目-小宮を重く描写することができます。そしてその3人の動きを相馬と森川は近くで見ることで何らかの気付きや意志の変化、精神的な成長を経ることができ、終盤のそれぞれの関係性を決定づけるための布石を描くことができると感じます。瑛太-夏目-小宮の描写の中でもこの2人の絡みを軽視するのではなく、どのようなことを考えているのか注目していきたいですね。
ちなみに河川敷に相馬を呼び出したのは依子。立ち位置が掴みにくいキャラであり、前回の記事でも
同じく「えのすい」である依子の描写が少なく今回もバスの中で会話していただけでしたが、事情を知っている第三者みたいなのも必要そうなのでそういう立ち位置なのかな~とか思っておくことにしましょう。
と書いていましたが、本当に事情を知ってる第三者的な視点が活きた展開だったなあと感じました。ところで河川敷で楽器を吹いている感じ完全に響け!ユーフォニアムでしたね。
瑛太の心境の変化
前回と今回を通すことで瑛太と夏目にはそれぞれにとってターニングポイントとも言えるべき回になっていたと思います。まずは瑛太から。
前回の記事の最後で推薦を貰っている上叡大学の赤本を買った理由について考えていましたがそもそも買った赤本が違いましたね(笑)。夏目の第一志望である翠山学院大学の赤本を買っていて、願書を提出していることから受験する模様。
正直これまでのキャラ付けから考える瑛太は夏目のことは本当に好きであるものの、ここまで「自分を気にしてほしい」という感情は濃くなかったと思っています。そう思うようになったたのは初詣での夏目との会話や相馬が森川に告白したことに刺激されたこと、そして夏目の相馬に対する意識の変化などの多くの要素があるでしょう。他にも小宮を始めとしたこれまで瑛太の周りに起きたこと一つ一つが些細な変化を積み上げ、6話にしてこうして形になったのだと考えます。
そしてこういった変化を区切りとして示す野球シーンはやはりこの作品では特別な意味合いを持っていますね。
けじめをつける夏目
次いで夏目の話。
若干解釈が割れそうな描写でもありますがきっかけであった消しゴムを返すことで相馬に対する恋愛感情とけじめをつけた、と考えておおよそ問題ないかと思います。
「なんかもうよく分かんなくて」「あの日から宿題終わったみたいにスッキリしてて」と言っているように自分でも整理できていなかった自分の感情を消しゴムという形あるモノを先に整理することで、余計な情報を払拭し向き合えることができたのかもしれません。まあこの辺りを森川が見ていて森川の相馬に対する距離感も若干微妙になっている感じもありますが…(笑)。
瑛太→夏目がより強くなったと思われる今後、夏目がどれほど瑛太を意識しそれに介入する小宮に対し何を思うのか気になっていくところですね。
終盤に向け動き出すのは…
そして物語の終盤に向けて動くのはもちろん小宮。今までと比べても今回は明らかに出番が多かったですね。
今まではヘラヘラと瑛太を付けまわっていたつもりでいたであろう小宮ですが彼女も野球シーンで若干の変化が見られました。まだ心にちょっとした突っかかりがあっただけで本人もあまり気にしておらず、写真部とコンクールを第一に考えていると思いますがその拘る理由も含め今後もっと掘り下げられていくでしょう。
特に瑛太に対する感情はきっかけがあれば一気に展開していくと思っていましたが、最後に何だかぶっこまれていましたね。夏目も目撃してしまっているしそれぞれどうなっていくのか次回もとにかく楽しみです。
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