ふるめも

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「できそこないのフェアリーテイル(電撃文庫) / 藻野多摩夫」感想・レビュー

 お久しぶりです。

 少しバタバタして全然更新できていませんでしたがぼちぼち再開していきたいと思います。2月刊すらあまり読めていなくて積読本がとんでもないことになっていますが頑張って読んでいきたいとこですね。

 ということで一冊紹介を。

個人評価:★★☆☆☆

妖精に春を盗まれた街、ベン・ネヴィス。この常冬の街で灰色の生活を送っていた少年・ウィルは、ある日、雪の中にひとりでたたずむ少女・ビビと出会う。「フェアリーテイル…か」「妖精に盗まれたの。私の大切なもの。私、それを取り返したい!」一人前のフェアリーテイルになって、妖精から盗まれたものを取り返したいビビと、同じく大事なものを失っていたウィル。どこか似たところのある二人は惹かれあい、お互いの“失われたもの”を取り戻す旅に出ることを決めた―。これは、できそこないの少女と少年が綴る、妖精を巡る冒険譚。

 「オリンポスの郵便ポスト」の藻野多摩夫による新作。前作は結構好きだったので期待していたのですが個人的にはあまり合いませんでした…。

 今作は妖精に大切な才能と感情を盗まれた2人が出会い、取り戻すための旅をする物語。才能を失い灰色な生活を送っていたウィルがビビと旅をしていく中で変化していく感情や2人の惹かれ合っていく様子が主に描かれているのですが、どうも淡々と進みすぎているように感じてしまい上手く感情移入できませんでした。

 個人的に上手く感情移入できなかったというだけで、日記というアイテムをキーにした物語全体の構成や展開は筋が通っていて分かりやすかったです。妖精が存在する世界観での御伽噺としても良くまとめられていたと思います。あと挿絵がとても好きでしたね。