Just Because!(ジャストビコーズ)7話「Snow day」感想・考察
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Just Because! 7話「Snow day」
絵コンテ:森田宏幸
演出:高野やよい、古賀一臣
作画監督:二松真理、高野やよい、室山祥子、福井麻記、坂本ひろみ
総作画監督:高田晃
あらすじ
最初の一打席勝負以来、瑛太はランニングを日課としていた。ホームランを打たれた悔しさが瑛太を走らせていた。
センター試験の前日。この日も瑛太が走っていると、家の近くでパトカーのランプに気が付く。すぐ側には、なぜだか恵那の姿があった。勝手に写真を撮ったとかで、男性に文句を言われて絡まれていた。
少し怯えて、しょんぼりした様子の恵那を送って帰る途中、恵那にとって写真部が大事な居場所であることを瑛太は聞かされる。たった三人の部員しかいないけれど、やっと見つけた場所なのだと……。
それを聞いた瑛太は、コンクールに自分の写真を出すことを承諾。喜ぶ恵那に背中から抱きつかれる。そんなふたりのことを、予備校から帰る途中だった美緒が見ていた。
大雪の舞うセンター試験当日。交通機関はマヒして、美緒は駅で足止めされてしまう。そこに突然瑛太が現れて、ますます戸惑う美緒を試験会場まで連れていく。
そうした中で、美緒は中学生だった頃のことを思い出していた。美緒が困っているとき、瑛太は何も言わないで、美緒のことを助けてくれていたことを……。(公式HPより)
相馬と森川を始めそれぞれの物語がやっとスタート地点についた6話を受けた今回。やはり瑛太-夏目-小宮を軸にした話がメインとなりここが大きく動き始めます。
今回は比較的会話通りに進んでいた回であり特筆することもあまりないのですが、小宮と夏目に注目しつつ7話を振り返っていきます。
感想・振り返り
小宮の写真部への拘り
前々から何度か話題に出している小宮の写真部に拘る理由ですが今回少し垣間見えましたね。
「中学の頃は部員集まんなかった」「高校になってやっと写真の話できる場所できた」とあるように写真部であることそしてそれ以上に写真を撮っている自分が居ていい場所を必要としているような気もします。各キャラの家での描写、家族の描写が多いアニメですが小宮は4話で家にいる描写はあったものの両親の描写はなく、そういった辺りも何か関係しているのかもしれません。
話は少し前に戻りますが因縁をつけられているところを瑛太に助けられた小宮。前回の野球シーンで感じた感情が更に浮き彫りになるきっかけにもなっています。今までずっと強気だった小宮が見せる女の子らしい一面、瑛太はそこまで気にしていない様子ですが視聴者が悶え死んでしまいましたね。
しかし瑛太にも思うところはあり、小宮の写真部にかける想いの強さと雰囲気が相まってついに写真使用のOKを出します。この辺りを夏目が目撃してしまって微妙な雰囲気になっているしいよいよ面白くなってきたなあといったところ。
ポストに投函して拝むアニメはたくさんありますが郵便局に向かって拝むアニメというのはちょっとレアですね(笑)。
「むかむかするー」
自分の中に何か突っかかっていた感情を自覚し始め、「むかむかする」とたびたび口に出すようになった小宮。実は瑛太が夏目と同じ大学を受験しようとしているのを知っているのって小宮だけなんですよね。
瑛太の夏目に対する想いについてからかったりしていたものの、自分の気持ちを自覚し始めると共に行き場の無い気持ちを抱えてしまいます。
「私デートに誘っても良い?」
そんな小宮が言わば自分の気持ちを確かめるために思い切った行動に出ます。「えのすい」メンバーとの関わりが無い小宮は相馬や森川関連の出来事は知らず、瑛太-夏目間の矢印がある程度太いものだと考えているものと思われます。夏目を牽制する意味も込めて核爆弾を打ち込んだ小宮。今後の展開が楽しみすぎます。
揺れ動く夏目の想い
次いで夏目側に注目していきます。
今回でついに訪れたセンター試験当日。「えのすい」でセンターを受けるのは夏目だけですが豪雪による交通機関の麻痺等が重なり半ば投げやりな状態に。
そんな状態の夏目の前に現れたのは瑛太。今回ちょっと瑛太が主人公しすぎですね。
前夜に瑛太と小宮が一緒にいるところを目撃した際に感じた自分の中にある突っかかりがより浮き彫りになっていくこのシーン。相馬の件もあり一歩成長した夏目はこの気持ちを後回しにせず瑛太と直接話すことで向き合おうとしています。
夏目と瑛太の過去
そんななか夏目が思い出すのは中学時代の瑛太との一場面。
今まで特に描写の無かった中学時代ですがちょっとしたきっかけで思い出すようになったのは夏目の瑛太に対する意識の現れとも考えられます。この頃の瑛太の行動やそれに思っていた気持ちを思い返すことで、今の夏目にとってもまた何か違った気付きがあるかもしれないですね。
「…だめ」
どこかわだかまりを残したまま小宮に呼び出される夏目。思わず口から出てしまった「だめ」ではありますがこれこそが夏目の今の本心でもあるのでしょう。
何だかんだずっと側にいてくれた瑛太。転校して離れ離れになったものの再会しまたその温かみを感じられ、夏目にとってはどこかへ行ってほしくないといった感じでしょうか。少し身勝手にも感じますがやはりそう感じてしまうものですし恐らく次回で小宮がそういった部分にも突っ込んでくるかと思います。
特に夏目は1話から積み上げてきたものがやっと動き始め、物語全体が一気に盛り上がってきましたね。終盤に向けてそれぞれの関係性がどうなっていくのかとにかく楽しみです。
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