ふるめも

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TRUE TOURS 2018~Lonely Queen's Liberation Party~を終えて、感想と振り返り

 さて、今回は4/25に発売したお鶴ことTRUEさんの3rdアルバム「Lonely Queen's Liberation Party」(以下LQLP)、またそれに伴い6,7月に行われていた「TRUE TOURS 2018~Lonely Queen's Liberation Party~」について書いていきたいと思います。

 リリース後からブログを書くぞ~とは意気込んでいたけれど、何だかんだツアー後になってしまいました。そのためアルバム全体を通した解釈や感想、そしてライブのセットリストを1曲ずつ簡単に振り返る形で書いていきます。2本立てなので文量が少し多いかもしれませんが、暇な方はぜひ。

アルバム「Lonely Queen's Liberation Party」

アルバムにおけるテーマ性

 色々と話す前に、まずLQLPとはどういったアルバムなのかみたいな話を簡単にしておきます。

 アルバムタイトル「Lonely Queen’s Liberation Party」とは「孤独な姫を解放するための仲間たち」といった意味。これまでの2枚のアルバムなどを通して、TRUE本人やスタッフで作り上げた「TRUEという人、音楽とはこういったものだ」という殻を色々な作家との出会いによって解放してもらうといったテーマになっています。

 そのため作曲陣に堀江晶太(PENGUIN RESEARCH)、Tom-H@ck(OxT/MYTH & ROID)、田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)などといったアーティストとしても活動している面々をメインに迎えています。それぞれの色を強く持った制作陣によりアルバムのテーマを表現していく感じですね。

アルバムの感想、テーマの解釈

 ここからはかなり主観での話になりますが、何やかんや書いていきます。実は個人的にLQLPは最初全く好きではなく、というかアルバムの意味が理解ができず、かなりモチベーションが低かったんですよね。ただ、ツアーを通してアルバムと向き合うことができてしまったし、自分の中で解釈をすることができてしまったのでその辺りのことを中心に。ちなみにモチベーションが~とか言いながらとりあえずツアーは全通してしまいました。

リリース~ツアーまでの解釈

 リリース後それなりに聞き込んではいたし、インタビューなどもそこそこ読んでいましたが、アルバムが表していること、伝えたいことがまるで理解できませんでた。いくつか理由はありますが、個人的に特に感じていた"アルバムのテーマと楽曲のメッセージ性の不整合さ"といったところにフォーカスを当てていきます。

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 「解放」をテーマに新たな音楽性を提示したという当アルバム。個性的な作曲家によって提供された曲の数々は、確かに今までのイメージと違った、新たなTRUEを感じることができるかもしれません。しかしそれらの楽曲に乗せられた歌詞、そしてそのメッセージ性は非常に内向的なものが多く、とても「解放」といったテーマに結びつきませんでした。

 詳しくは各楽曲の歌詞を見てほしいのですが、分かりやすいものだと、M4.分身での「下層へ下層へ流れるだけ」「真っ暗闇だな世界」、M5.終わりたい世界での「世界と壊れてしまいたい」「忘却よ迎えにきて」などですかね。完全に心に闇を抱えていて何も解放してなさすぎます。

 これはアルバム後半になっても変わらず、M12.サンドリヨンM13.パズルでも自分の悩み、葛藤を自身へ向けたメッセージとして書かれています。強いて言えばM8.Roadmapが外へ向けてメッセージを発信していますが、「解放」には少しそぐわず、またどこまでも突き進むメッセージ性も他の曲との兼ね合いが悪く、「え、急にどうした?」みたいな気持ちになっちゃいますね。

 歌詞カードの終盤にいくにつれ明るさが増していく仕様や、中盤に差し掛かった6曲目に"成長"をテーマに作成されたBUTTERFLY EFFECTORをうまく入れていたことから、もう少し全体の流れがあるアルバムかとも思っていたのですが、まあ全然そんなことが無かったわけですね。

 聞き手に対してメッセージ性を持っているアルバムでもないので、何度聞いてもうまく解釈や消化をすることができず、何だかなあとずっと思っていました。

ツアーでの解釈の変化

 そんな中のツアーだったのですが、オタクは意志が弱いので一瞬で手のひらを返しLQLPが大好き!と叫び散らすことになります。単純に最初に解釈できていなかった自分も悪いのですが、MCや生歌から感じられたお鶴の音楽への想い、曲への想いにボコボコにされてしまい、アルバムの解釈も一変しちゃいました。

 そもそも、LQLPというアルバムは色々な作曲者によって解放された新たなTRUEというものを表したアルバムだと思っていたのですが、そこが恐らく間違っていた部分。実際には作曲者によって解放されようとしている様子、またその際の姫の不安、葛藤を表していて、TRUEの音楽に対する"ターニングポイント"をアルバム1枚を通して表現していたのだと感じました。「仲間たち=Party=食事会」といったテーマとジャケを通したダブルミーニングの部分も、この解釈によりどことなくしっくりきます。

 リリースされた楽曲は1つ完成された作品として考えてしまうことが多く、今回のような解釈をすぐにすることができなかったんですよね。常にがむしゃらに進み続けるお鶴だからこそ生み出せた1枚であり、5周年を控えたTRUEとしての音楽活動に必要不可欠な1枚だったのかな、と感じます。

 ツアー中に本人も以下のようなツイートをしており、あながち間違いじゃないのかなといったところ。ツアーで何もかもすごいすごい!になってしまったし、オタクなのでこれからも応援し続けるぞ!と意気込んでしまいます。

TRUE TOURS 2018~Lonely Queen's Liberation Party

 ということで後半。前半にちょっとちゃんとした(?)話をしたのでこっちはオタクな感じで書いていきます。まあただセトリを振り返って感想を書くだけです。

 バンドメンバー(鶴の音楽隊)は全公演前回ツアーと全く同じメンバー。MCなど含め、チーム全体でツアーをつくりあげているような感じがとても良くて、バンドメンバーもみんな大好きになってしまいますね。

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鶴の音楽隊
Guitar:鳴風
Bass:二村学
Keyboard:畠中文子
Drums:岩田ガンタ康彦
Manupilator:hana
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 それでは早速セットリストを振り返っていきます。公演ごとの細かいセットリストなんかはオタクさんが頑張って更新している下記ページとか見ると分かりやすいみたいですよ。

seesaawiki.jp

01.Lonely Queen's Liberation Party

 アルバムリード曲、またアルバムの1曲目でもあるLQLPから。イントロのピアノ部分がだいぶ長くアレンジされており、演奏中の暗転した中、お鶴が入場していきます。大阪公演のみ文ちゃんの真上のサスペンションライトが照らしまくっていて、めちゃくちゃ主張してしまいた。

 縦にハメるところと音を薄くして横に流れる緩急(?)が激しい曲なので、生演奏で何もかもやられてしまうとちょっと最強すぎてしまいました。

02.サンドリヨン

 アルバム通りSincerelyになってしまうとそのまま沈みきってしまうので唐突にサンドリヨン。思ったより大人気楽曲でした。

 飛びまくる曲でも無いけどまったりする曲でもないので、程よい感じにテンションを上げていきます。「美味しいものも食べ過ぎたら最後には味気ない」でお腹さすってたのが好きでしたね。

03.パズル

 アルバム通りサンドリヨン→パズルの流れ。きれいですね。

 叫び放題、4つ打ちになり放題な上に2拍3連やめちゃくちゃ綺麗な飛びポまである最強楽曲で、オタクのエンジンも全開!といったところ。結構ベースがイキっているんですけど、生演奏でもバッチリイキリ散らしていて最高でした。

04.終わりたい世界

 ここで雰囲気を変えて終わりたい世界へ。何ていうんでしょう、こうグルーヴ感みたいなものが良いですよね。お鶴もさることながら鳴風のノリがお洒落でした(?)。

 照明も赤ベースでちょっと暗めな演出になっていた気がします。定かではありません。

 2サビ後にソロ回しで簡単にバンドメンバー紹介。曲の雰囲気との兼ね合いも良く、何だかとってもお洒落な感じでしたね(語彙力皆無なので何も表せない!)。

05.Dear answer

 曲の雰囲気というか流れ的には良い感じだけど、数々のA面シングルを押しのけてDear answerがぶち込まれてきます。これは言うほど盛り上がる楽曲なのか…?と思っているけどいつも大盛り上がりしているので恐らく盛り上がる楽曲なのでしょう。

 ど頭のインパクトの大きいデーー!!から一気に軽い音に抜けていくことや、この楽曲のよく分からない立ち位置も相まって何だか笑っちゃうんですよね。

 練り込まれたサウンドの裏で横に流れるストリングスの打ち込み?が好きなのでぴょんぴょんするよりかは横にふらふらしています。1番Aメロ「私自身の核心にも~」でクラップをキメていきましょう。

06.Roadmap

 Dear answerが大盛り上がりなのでこのままRoadmapで一気に駆け抜けていきます!曲の雰囲気としてはBUTERFLY EFFECTORに寄った楽曲ですね。

 こういう楽曲は永遠に4拍飛び続けてしまうけど手は裏拍で出していくのでエネルギーの消費が激しいです。「One way, One way road」が元気よく叫ぶぞ!って音域をしているためそこでもどんどんエネルギーが吸われます。2サビの「全部まとめて肯定」でお鶴がめちゃくちゃOKポーズをしてくるのでこっちもOKをしてニコニコになってしまいました。

 アルバムの解釈を含め、こういった楽曲ではお鶴の想いがめちゃくちゃ伝わってきてしまうので、オタクは耐えきることができません。

07,08.セルフカバーコーナー

 恒例セルフカバーコーナー。お鶴自身のタイアップアニメは好きなものが多いけど、提供タイアップにはそこまで好きなアニメが無いので個人的には微妙に付き合い方が難しいコーナーです。

 各公演でのセットリストとかは冒頭にも書いたwikiを見てもらうとして、今回は盟約の彼方だけピックアップしたいと思います。

 とはいえツイッターで書きたいことは書いた気がするので、それだけ貼っておきます。ラクエンロジック(TCGの方)、発売からずっとやっていて全国大会に出たりなんかもしてたんですけど、今年でサービスが終了してしまうし4月に最終弾が発売したりといった感じだったので、ちょっと感傷にひたってしまいましたね。

09.酸素 

 ここからアコースティックコーナーへ。文ちゃんと2人でのステージになります。大阪公演だけやたらと光量のあるサスペンションライトで文ちゃんも照らされていましたね。

 ライブで披露するにはテーマがやや異色の楽曲なので、MC含めその雰囲気にひたすら飲まれます。落ちサビ辺りでお鶴と文ちゃんのタイミングが微妙に合ってなかったりする公演があってそれもそれで良かった!

10.未来のひとへ

 京都、東京公演でのみ披露。やや絶妙な立ち位置の曲なので歌われてしまってびっくり。宗教上の理由でヴァイオレット・エヴァーガーデンについては言及しませんが、kwskさんの純真でメロディアスな旋律とお鶴の抜けの良い歌声は相性バッチリすぎてすごい!

11.サウンドスケープ(Loving nostalgia Ver.) 

 一生勝てない楽曲。バージョンとして言葉1つ1つがより丁寧に歌われてしまうので勝てるわけがありません。

12.フロム

 作品のテーマを汲み取るのがうまいお鶴と、終始テーマを一貫している作品が重なったので、原作が進むごとに解釈が増えていくイカれた楽曲。ちょうどツアー前に「すかもか」最新刊が発売してしまったので勝てなすぎでした。現在の流行はど頭「ねえ、私はだれ?」でラキシュさんになってしまって破滅することです。

 Dメロ「夕日が今日を連れて~」で照明がオレンジになるのがオーダーだったと思うんですけど、大阪東京では青白ベースのまま進み、大サビになってからオレンジに変わっていたのでよく分かりません。Dメロラスト「赤く染まる頃 溶けてしまいそうで 怖くなるんだ」で髪の毛の先を見つめるお鶴、完全にクトリ・ノタ・セニオリスと化していますね。

 今回はバラードコーナーを抜けるための位置づけとしてもあるので、バンドサウンドでゴリゴリ鳴らしていました。STEELと枠を奪い合っています。

13.JUMPIN'

 ここからまたまた盛り上がっていきます!全てが好きすぎてどこが好きか挙げて良いか分からない楽曲!

 え、改行をして何が良かったか書くぞ!と思ったけど本当に全てが好きすぎてそれしか言えん!

14.分身

 とんでも楽曲。サビ裏の良く分からない電子音がめちゃくちゃ好きです。

 個人的にはぴょんぴょんせず地に足つけて頭を飛ばしたい曲ですが、結構ぴょんぴょんな感じでしたね。京都公演では下手側最前だったので終始バグっているベースを煽りまくることができて楽しかったです。

15.次の僕へ

 分身が先に来たらこりゃ次は次の僕へだわ!wといった感じで当たり前のようにボコボコにしにきます。無理。

 分身よりは理性を保てる曲かとも思いきや、叫び散らさなくてはいけないので結局おかしくなってしまう。サビ前~サビ、サビ終わり~間奏、といった部分での緩急のつけ方が殺人すぎるし、堀江晶太の手のひらの上で踊らされています。

 大サビ「満たしたい」「叶えたい」に象徴されるようなシャウト気味のお鶴の高音の出し方、完全にLiberationされてしまうし死なないオタクはいないんじゃないでしょうか。

16.飛竜の騎士

 オタクは体力が無いのでぜーはーぜーはーしてるところにこのイントロはズルいですね。ど頭「Fight for the sky」はOP映像が無敵すぎて毎回あれになっています。

 割とオタクが叫ぶところもあるし、ぴょんぴょんしたくなる部分もあるのでエネルギーが吸われていきます。

 これはずっと言ってるんですけど落ちサビの渾身の「世界を断てーー!!!」の後に入る間抜けなデッデデッデッデがめちゃくちゃ大好き。あとはBメロの(let's Burst up)(let's Boost up)と叫んでいる辺りの裏にある高音の電子音(あれは何ですか?)のメロディが好きです。

17.Divine Spell

 東京公演のみ追加。確かにここにこれを入れるしかないと言えばそうだけど、さすがに問答無用でこのイントロが始まるのはイカれすぎている。サビ終わりの重みのある2拍3連は腕でカチキメるだけでなく床を思いっきり蹴りつけてしまいます。

 大サビ「未来のフ↑レ↑ア↑」が永遠に上がらず通常進行します。音域などとしては大丈夫そうですが、単純にライブで歌うのが辛いのか、それともレコーディングで勢い余っただけで譜面としてはそのままなんですかね。

18.BUTTERFLY EFFECTOR

 もうやりたい放題のセットリスト。生存が厳しいです。ただ生存が厳しくても最初から最後まで4拍飛び続けてしまう楽曲。オタクが叫ぶところもそこそこありますね。

 今回からサビ中間の「無重力状態」「進化する瞬間」をかなりのオタクが叫ぶようになっていましたが、まあテンションが高ければ何でも叫んでしまいます。歌詞を間違えなければまあまあ許容されるでしょう。

 東京公演では消化不良の無いよう全てを出し切るぞ!と意気込んでいた結果、イントロのレッツゴー!をお鶴と一緒に叫んでしまいました。オタクに笑われても気にしない!

19.カレイドスコープ

 もう無理無理~~と思いながらやっとカレイドスコープまでたどり着いたぞ!とも思える楽曲。終始出てくる「Wo Wo Wo ...」は元気よく叫び散らしたい音域をしているのでオク下げずに叫んでいるのですが、毎回目眩に襲われたりしています。

 お鶴の想いが込められすぎて無理無理!な楽曲ですが、LQLPを通すと歌詞に更に深みが増してしまって無理!

20.Anchors Step

 Lonely Queen's Liberation Party、すごいアルバムだったしすごいライブだったな~と思って聞いていると終わります。

EN1.Sincerely

 アンコール1曲目。管、弦と楽器はまるで足りていませんが、バンドでの生演奏はとにかく音圧が凄く、そこに乗る歌詞や想いもとんでもないことになっていました。

 ここまでの流れを受け止め、またそれを歌唱に乗せているとんでもない楽曲になっていたため、本当にすごいライブだった…と感慨に浸ってしまいます。こちらも宗教上の理由でヴァイオレット・エヴァーガーデンについてはノーコメントです。

EN2.DREAM SOLISTER

 ラストは自身の代表曲でもあるこの曲。満面のオタクスマイルを浮かべてしまいます。

 サウンドスケープと比べて"音楽"といった部分に重きをおいている曲なので、LQLPというアルバム、ツアーで感じたお鶴の音楽に対する想い、"TRUEの音楽"に対する姿勢が歌詞に乗りまくってしまっていて大変。破滅するしか道がありません。

WE.サウンドスケープ

 東京公演のみダブルアンコールにて。一番聞きたいぞ!となっていたのでうんうん頷いていました。

 「曇りない 濁りのない あたしのサウンドスケープ こんな景色じゃ終われない」が本当にいつでも無敵。ターニングポイントとしてのアルバム、ツアーだったからこそ、この曲で締めることにも意味があったと思うし、これからも応援し続けるぞ!!!になってしまいます。すごい!

おわりに

 ということでおしまい!勢いでオタクオタクしながら書いていたけど何とか書き上がって良かったです!ちょっと長かったかもしれませんが、読んでくれた方々ありがとうございました!

 特にオチはありませんが、もう少し良い文章が書けるように頑張っていきたいですね。お疲れ様でした。