ふるめも

アニメ、アニソン、ラノベ、イベントなどの感想、レビュー的なもの。

「異世界テニス無双 テニスプレイヤーとかいう謎の男がちょっと強すぎるんですけど!(GA文庫) / 望公太」感想・レビュー

個人評価:★★★★★

超高校級の天才テニスプレイヤー相馬王助。全国を制した彼はある日、異世界に『英雄』として召喚される。「ボ、ボールが分身した!?」「残像だったの!?す、すごい!」「『ゾーン』!?なにそれ!?」彼を召喚した魔術師エリーシャは究極のテニスに驚愕してばかり。「この程度、全国じゃ必須スキルだ」異能を超えた異能―テニス。竜を一撃で葬り、魔の軍勢を殲滅し騎士団の精鋭を容易く撃破する。魔王も勇者も、強くなりすぎたテニスプレイヤーには敵わない!常識置き去りのスーパー・テニスファンタジー、試合開始!!

 インフレしまくって完璧に異能バトルと化したスポ根漫画。そんな漫画は見かけたことがあると思いますが今作ではそんなテニスプレイヤーが本当に異世界に転生してしまう話。このあらすじで面白くないわけがありません。

 強すぎる『テニス』で数々の敵を打ち倒す王助。エリーシャの驚き方も納得のチートプレイを連発していきます。しかし単純にネタが面白いだけじゃないのがこの作品、この作者の魅力。読者に軽い引っ掛かりを持たせる絶妙な伏線とそれを丁寧に回収していく緻密なストーリー展開は良く練られていて異世界ファンタジーとして十分なシナリオとなっていました。

 異世界の500年と現実世界の3日という部分から現実世界の時間経過を完全に思考から排除できるようになり驟雨との繋がりも見つけた今後、王助がどこまで成長していくのか、異世界をどう救っていくのかとにかく楽しみです。

 なんですが、続刊は刊行中止になってしまったみたいですね…。本当に面白かったし続きは読みたいので何らかの形で続きが読めることを願います。