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「物理的に孤立している俺の高校生活 3(ガガガ文庫) / 森田季節」感想

【Kindle限定!電子特典版付き】物理的に孤立している俺の高校生活3 (ガガガ文庫)

個人評価:7/10点

俺、波久礼業平には友達がいない―わけでもない。むしろ、夏休みを人研メンバーと過ごし、なんとなく成長した気さえしていた。でも「ドレイン」のせいで、クラスで物理的に孤立している事実は変わらない。せつない。2学期が始まってすぐ、俺と高鷲は売り言葉に買い言葉で「どちらが先に自力で友達を作れるか」勝負をすることになる。まあ、高鷲に負けるわけないし、文化祭イベントがあれば楽勝だろうと思うのだが…あれ、友達ってどうやって作るんだ!?残念系異能力者たちが文化祭を謳歌する(?)青春未満ラブコメ第3弾!

 ぼっち系ラブコメ第3弾。夏休みが明け2学期、文化祭がメインとなってます。

 今のガガガ文庫のラブコメ、学園モノといえば「弱キャラ友崎くん」「友人キャラは大変ですか?」の2作が話題を呼んでいますが個人的にはこちらも注目したいです。

 正直1巻の段階ではそこまで評価していなかったのですが2巻3巻と巻数を重ねるごとに面白さが増し、独特の世界観が癖になってきています。

 さて、そんな3巻ですが文化祭の話をメインに据えつつ、人研以外の友達がいない事を懸念した高鷲と業平による「どちらが先に友達を作れるか」という勝負が行われます。

 文化祭に良い思い出、というかそもそも思い出に残るようなことが無かった高鷲や業平が人研の出し物であるカフェをより良くしようとメンバーと協力し、情熱を注いでいく展開はシンプルでありながら引き込まれるものがありました。

 そして「どちらか先に友達を作れるか」という部分ではこの作品、作者の真髄を見れたような気がします。

 自分と他人の距離感や無意識下の優劣関係について考えさせた上で、それぞれのキャラが自分自身と向き合い求めていた作りたい関係性を具体化させていくこと。そして最後に必要なのは一歩踏み出すことということが作品の特徴である異能力を絡めることで青臭くなりすぎずにまとめあげられています。

「友達を作る」ことを通して得たものが多かった高鷲と業平ですが、長年ぼっちだったこともありまだまだ一癖も二癖もありそうで今後も人間関係に対する面白いアプローチが見れそうです。