ふるめも

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「人なき世界を、魔女と京都へ。(ファミ通文庫) / 津田夕也」感想・レビュー

個人評価:★★★☆☆

ぼくが授業中のうたた寝から目を覚ますと、教室が空っぽになっていた。教室だけじゃない、街にも家にも誰もいない。世界から人間が消えた…と思いきや、ひとりだけ―士道花織が残っていた。いつも不機嫌に眼光鋭く、周りに命令ばかりしている彼女のあだ名は、“魔女”。そんな士道さんによると、世界を元に戻すためには京都へ行く必要があるらしい。こうして、理屈屋で意地っ張りで、とびきり可愛い“魔女”とぼくとの短い旅が始まった。

 世界から人間が消えた世界に迷い込んだ四条陸太郎。もう一人残っていた同級生の「魔女」と呼ばれる士道花織と元の世界に戻るため京都まで原付きで二人旅をする話。

 お互い元の印象は良くないところからのスタートでしたが、旅をしていく中で変化していく心情、惹かれ合っていく様子は丁寧に描写されていてその甘酸っぱさを味わうことができました。

 二段オチのような締め方も綺麗で総じて良い作品でしたが特筆するような魅力があったわけではなく、個人的には普通に楽しく読めたといった程度でした。