ふるめも

アニメ、アニソン、ラノベ、イベントなどの感想、レビュー的なもの。

「クズと天使の二周目生活(ガガガ文庫) / 天津向」感想

クズと天使の二周目生活 (ガガガ文庫)

個人評価:3/10点

俺、雪枝桃也は三十歳の構成作家。先輩作家や知り合いから仕事をもらって食いつないでいる。同期はアイドルと結婚。かつての仕事仲間はそれぞれ栄達を果たすなか、一人まったく売れていない。誰が悪いんだ?頑張りすぎたあいつらか?頑張らなかった俺なのか?そんなあるとき、俺は工事現場の落下事故に巻き込まれ命を落とすが、それは天使のミスだった!?救済措置で過去に戻れる?それなんてチートですか?お笑い芸人、天津向がおくる勝ち組への再起を懸けた人生やり直しコメディ!!

 お笑い芸人、天津向による新作。私は前作「芸人ディスティネーション」は未読です。

 テレビやイベント等で見たことがあると、良くも悪くも作者のイメージありきで物語を読み進めてしまうのが難しい点ですね。ちなみに私は芸人には疎いのですが天津向はアニメ・声優系のイベントにちょいちょい出てくるので印象づいてしまっています。

 イラストは「ガヴリールドロップアウト」で一躍名を馳せたうかみ。表紙からどことなく雰囲気を感じますね。

 さて、内容ですが所謂タイムリープもの。手違いにより死んだ主人公、桃也が天使とモロモロな手続きを経て10年前からやり直します。

 記憶と長年書いていた「たらればノート」を保持し10年前に戻った桃也は過去の「もっとこうしていれば」と向き合い運命を変えつつ、失っていた情熱や信念を再び灯すような雰囲気です。

 事象の結果を大きく変えることはできない等の制約があるため思っていたよりも改変が難しく、そこを足掻き色々とアプローチしていく様子はあまり他の作品では見られない特徴だったと思います。私はそこの展開があまり面白く感じなかったのですが、文体や雰囲気が合うかが大きいかなあといったところ。

 1巻段階では桃也は「構成作家として売れたい」という意志での行動ではなく「たらればノート」を見ながら過去の後悔を払拭し全体が上手くいくように動いているといった印象で、物語の"熱さ"みたいなものは感じられませんでいた。

 要所要所の台詞回しや細かい展開は悪くなかったが一つの作品として見ると少し物足りなさがあったかなあといった感じです。