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Just Because!(ジャストビコーズ)9話「Answer」感想・考察

 いつもに比べたらちょっとだけ早めの更新。ヘラヘラ書いているのですが今回は今までより文量が多くなってしまってちょっと申し訳無さがあります。まあ読み応えに繋がっていれば良いんですけど。

 ちなみに少し前に発売した原作小説はアニメ終了までは読まないつもりです。

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©FOA/Just Because! 製作委員会

【前回】8話「High Dynamic Range」感想・考察はこちら

【次回】10話「Childhood's end」感想・考察はこちら

Just Because! 9話「Answer」

絵コンテ:畑博之
演出:古賀一臣、米田光宏
作画監督:石田可奈、関口雅浩、坂本ひろみ、小澤円、後藤麻梨子、平山寛菜、日高真由美、今岡律之
総作画監督:高田晃

あらすじ

江の島デートの帰り際、瑛太は恵那から「コンクールで賞を取ったら告白する」と宣言されていた。それはもはや告白されたのと同じようなもので……。
週明けに学校で会った瑛太と恵那は、お互いに意識してぎこちない態度になる。
一方、葉月は、陽斗への態度を、はっきりさせようとしていた。それに先立ち、美緒の気持ちを葉月は確認する。以前、美緒が陽斗に消しゴムを渡す瞬間を目撃しており、美緒の中学時代からの片想いに、葉月はそれとなく気づいていた。
そんな葉月からの問いかけに対して、美緒は今の気持ちをはっきり口にする。今は別にちゃんと好きな人がいるのだと。
葉月のおかげで、自分の気持ちに答えを出した美緒は、迷っていた志望大学についても、ひとつの結論を出すのだった。(公式HPより)

 小宮のデートや実質的な告白によりついに大きく動いた瑛太-小宮の関係。しかし今回は自分自身の問題と直面した夏目や久しぶりに掘り下げられた相馬-森川辺りがメインとなっていて、それはそれで見どころの多い回でした。

 それでは話があまり進んでいないようで色々と動いていた9話を振り返っていきます。

感想・振り返り

夏目のAnswer

 まずはサブタイトルにもなっているように答えを出した夏目の話から。

 前回の記事でも書いた通り問題がやや明確に提示された夏目。今回でそこの解決に向かっていくのですがそのきっかけになったのが森川との会話シーンだと感じました。

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©FOA/Just Because! 製作委員会

 「夏目さん、相馬くんのこと…」とついに夏目に聞いた森川ですが夏目の中では6話の段階で区切りがついていたので少し遅かったですね。まあそんなことよりも注目したいのは夏目の「でもやっと気付いたんだ。初恋のまま私はずっと止まってたんだって」「実らなかったし実らせようとしてなかった」という回答です。

 単純に相馬に対する夏目の想いということで間違いないのですが、これは夏目自身の現状を表す言葉でもあったと感じます。姉を追いかけ自分の意志でやりたいことがぼやけていた夏目はそういった意味でも"止まっていた"と言え、森川に吐露することで自分自身のへ気付きとなったのではないでしょうか。

 前回で描写があったため視聴者的にはある程度分かりやすかったのですが、こういった感情の動きを濃く表している作品ではそれぞれのキャラクターが自分自身の感情、立ち位置を理解するのは重要なステップになると考えられます。

 またこの描写は5話の相談8話の鍋パを経た2人だからこそできたものだと感じ、お互いの距離がより縮まっていることが感じられます。

 そして最後に夏目の後押しをするのは早苗。うーん好き。

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©FOA/Just Because! 製作委員会

 アニメの構成として見ると時系列的に先の夏目と森川の会話内容を最後に持っていき、間に志望校を変えているような描写を挟んでいます。これが文法の倒置法のようなインパクトを与えていて、サブタイトルであるAnswerといった意味合いを夏目自身のものとしてより強く表現しているようにも感じられました。

瑛太と小宮の距離感

 前回で完全に最強になってしまった小宮恵那。実質的な告白をしたことにより距離感が掴めていません。それもまた可愛い。

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©FOA/Just Because! 製作委員会

 が、そこは小宮。 しっかりと切り替えていきます。

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©FOA/Just Because! 製作委員会

 この切り替わるまでの小宮の描写があまり無いので正直何とも言えないのですが、やはりそういう性格だと思うし「明日からもこういう感じでよろしくね!瑛太先輩!」ということなのでそういうことなのでしょう(?)。

 余談ですが少し調べたら運動中のお茶ってあまり良くないみたいです。

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©FOA/Just Because! 製作委員会
アフター森川とその反響

 前回に続き無敵すぎる小宮パートはひたすら無敵すぎるのであっさり振り返り次へいきます(?)。

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©FOA/Just Because! 製作委員会

 髪を切り一気に印象が変わった森川。ここ数話では夏目と小宮の影に隠れていていましたが3人目のヒロインとしての存在感を再度見せつけてきました。こういった物理的な変化は本人としてはそれ以降よりもそう思うに至った経緯の方が重要であり、森川もこれまでにしっかり描かれていましたね。

 そのためここでは森川自身の変化というよりも森川が変わったことによる周りの反応や影響について少し書いていきます。

・相馬

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©FOA/Just Because! 製作委員会

 前回瑛太との会話で「もう告白してんだしなるようにしかならねえ」と言っていた相馬ですらこの様子。森川の変化の大きさを表すと共に、特に相馬視点から相馬-森川の関係が停滞しすぎないような展開となりました。6話の記事でも書きましたが相馬-瑛太、森川-夏目などの描写も増えてきていて、終盤で相馬-森川をまとめ上げるためのそれぞれの動きにはしっかり注目していきたいです。

・依子

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©FOA/Just Because! 製作委員会

 何度か書いていますが「メイングループにいる第三者」というポジションに落ち着いていきました。森川の親友であるところがスタートのため特に森川-相馬に対してスパイスを加える役割となっています。控えめな森川と肝心なところで思い切れない相馬にとっては欠かせない存在となっていて今回も要所で活躍していましたね。3話で好きな人がいると言っている依子ですがイマイチ掘れていなく、相馬だったとしてもこのままのポジションを貫きそうですね。

・順平と真由子

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©FOA/Just Because! 製作委員会

 単純に視点の多さは説得力に繋がるので今回の森川の変化にもクラスメート大勢が驚いている描写がありました。ということでそこそこセリフのあった2人をピックアップ。

 まず順平の方ですがこれは相馬と親しいキャラということで物語に刺激を与えているだけでしょう。あまり深読みすることもないかなと。

 そして真由子。森川とそれを見た順平や相馬達の様子を見て「うざ。だからあの子嫌いだったのに」と言います。4話の初詣の際にも相馬と森川が一緒にいるのを見かけて「私あの地味な子嫌いだから」と言っていた真由子ですが今回はそこまで気にしている理由について少し考えてみます。

1.女王気質があり自身のクラス内カースト等の意識から他人が露骨にチヤホヤされるのが気に食わないから

2.大学生の彼氏がいる真由子だが実は順平or相馬を気にかけていてその2人の気を引いているから

3.夏目→相馬を応援している(していた)ため、相馬が夏目に振り向かない要因となっていたから

と3点挙げてみましたがこんなところでしょうか。正直どれもしっくりきていないんですけど。

 1は比較的あり得そうな話ではあります。自身の容姿を気にしているのならば他人にも敏感であるだろうし、森川の元が良いことに気付いていたけれどその煮え切らない性格との相互作用で苛立ちを感じていたのかもしれません。しかしそれにしては感情が大きすぎるし物語全体として見ても不必要な描写かなといった感じ。

 2はあまりセンスが無い意見。初詣の時のことも考えると順平というより相馬意識じゃないとあり得ない気がするし、そうなると夏目絡みがだいぶ拗れます。

 ちょうどこの描写の後に早苗と桃花が「夏目はまだ相馬が好き」と勘違いしている描写があるため3も考えられなくもないですが、6話で夏目の想いを聞き出したのは真由子本人なのでその線だとここまで引きずらないかなあと。

 単純に私の見方が浅すぎてヘボヘボ意見な気もしてきているので「さすがに○○なのでは?」みたいな意見あったらお待ちしています。

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©FOA/Just Because! 製作委員会
次回に向けて

 夏目のAnswerということでしたがそれにより変えた志望校は上叡大学。瑛太が既に推薦を貰っている大学です。けれど瑛太は夏目の元の志望校である翠山学院大学を受験しようとしていて永遠にすれ違いね。となっています。一般受験した場合どれくらいの期間推薦の方を保留できるのかは分からないですが、お互いがお互いを意識していることが上手く伝わればな~といった感じです。バレンタイン周りの話も軽く触れていて、各キャラのアプローチにも期待がかかります。

 残りも3話、つまり1/4となったので怒涛の展開になるだろうしとにかく続きが楽しみです。

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©FOA/Just Because! 製作委員会

 

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