「友人キャラは大変ですか? 4(ガガガ文庫) / 伊達康」感想・レビュー

個人評価：★★★★★

謎の書き置きを残して姿を消したエルミーラさん。ようやく再会を果たした彼女は、なんと子連れヴァンパイアになっていた!「オギャア、オギャア」「お~よちよち。泣いてはダメですわ、シズマ」これには色々と深い事情があるらしい。口止めされた俺は、エルミーラさんとナイショの子育て生活を始めるのだが―「ぱぁ、ぱぁ」「お、おおおお!パパって!パパって言ったあああ!」…赤ちゃんってホントかわいいのな。思わずパパキャラに目覚めちゃいそうだぜ!赤ちゃん旋風吹き荒れる、名助演ラブコメ第4弾!

　突然姿を消したエルミーラが子連れヴァンパイアとなって一郎と再会する第4巻。魔神絡みのストーリー本筋は控えめに忌綺とエルミーラをメインに掘り下げる巻でした。

　エルミーラと一郎、そして三姫を巻き込んだドタバタな子育てはとにかく面白く今巻もひたすら笑わされました。しかしそこに確かに生まれる家族の絆は心温まるハートフルなものでありその二面性による作品の完成度の高さに唸らされます。

　もう完全に友人キャラに収まりきれていない一郎ですがそれでも友人キャラを主張し続け奮闘している様子は他作品にはない楽しさを味あわせてくれます。汐莉がメインらしい次巻は魔神絡みのストーリーも展開していきそうでとにかく楽しみです。